―奏― 君に捧げる愛の歌



「てかさぁ―、そいつ大丈夫なのかよっ!」



それまで黙っていた佑真が突然言った。



「確かに、そいつのお陰で奏が今こうして明るく暮らせてるのかもしんねぇ。


でも、何もそいつと同じとこで働くことねぇだろ!!」



「何で佑真が怒ってんのよ。」



「別に。怒ってね―し。」


佑真は追加のケーキを取りに、席を立ってしまった。





・・・変な奴。



私は何で佑真が怒ってるのか分からなかったが、気にしないことにした。





そんな私たちの様子をニヤニヤと見つめている陽子ちゃん。



「ふふっ。何だか面白くなりそうね。」



陽子ちゃんがそう、つぶやいていたことに私は気付かなかった。