手に取り、財布の中を見ると、
学生証があった。



芳誠高校、3年―

大城 奏――





ってか、高校生かよ!


ライブハウスなんか入れねぇだろ。





俺は、今まで誰かと関わり合いになることを避けて生きてきた。



関わって、深い関係になったとしても、
いち自分の前からいなくなるか分からねぇ。



そこには、悲しみしか残らない―。



だったら、始めから関わらなきゃいい。








でも、何故だかこの時の俺は違ったんだ。




―***― 俊 side end ―***―