―奏― 君に捧げる愛の歌



病室へ戻ると、奏の両親だけがいた。



あの二人は帰ったのだろう。



俺は、眠っている奏の横に座った。




奏の顔を見るのは、
奏が美香の話をして以来だ。



俺は、複雑な気持ちで奏の顔をしばらく眺めていた――