本当ならその日、 俺は美香に結婚を申し込むつもりだった。 まだまだメジャーデビューにはほど遠いが、必ず夢を叶えると― その夢には美香の存在が必要だと―― 今まで、弾き語りをする俺をずっと応援してくれた。 だからここまで頑張ってこれた。 これからも一緒に歩いていきたいと想えた、大切な人だった。 だから、指輪を買い、 プロポーズしようと決心したのだ。 なのに―――