紅ほっぺ




―――――
――…









「ねっ、ねぇ、佐藤くん!」



「はーいー?」




昼休み、自動販売機に向かっていた僕に声をかけた田口さん。

正直、すれ違いざまに目で追ってたもんだからビビった。


「あのさっ…、えっと…」



「…ん?」



目の前でモジモジする彼女に、こっちまで紅くなってきた。


…でも全力で過去の自分に伝えたい。
無駄な期待はダーメ。






「…おっ、男の子が喜ぶ物ってなんだと思いますかねっ…!」


……………。



「えっ!?」



どんな質問だよ。
僕が知るか、ビックリするわ。


「あっ、いやっ…!なんと言うかぁ~…//」



「……。」



前々から彼女には優しく接してきた。
好きだからな、そりゃ。

好きな子の前では良い男でいたいじゃないか。


ずっとそうしてきたのに。
今はそれを後悔してならない。

いいよ、大丈夫。
言わなくてもわかる。


そんな"優しい僕"を利用して、好きな奴に近付きたいんだろ。

好きな奴のためのHow toを僕に教わりたいんだろ。



……そんなん僕にどうしろって言うんだ。


こんな君の事で頭がいっぱいな僕に…。








「…僕だったら…、本とか…かな。」



「……え?」