「君のためのはずだったんだけどなぁ…。頭変になりそおー…。」





僕は抱き締める腕の力をさらに強めた。




「…ドキドキする。優しくない佐藤くんに…。」




クスクス笑う彼女。

可愛すぎて、いとおしすぎて、
顔が見たくなった。





「……」





少し体を離し、おでことおでこをくっ付けた。




日に当たった彼女のおでこは熱かった。




目と目を合わせて2人で笑い合った。





向日葵が左右にユラユラと揺れながら僕等を見てる。


青い空には真っ白な雲が2つ浮かんでいた。



いつか2人でゆっくりと、

あの本の続きでも読もう。



きっと2人なら、


退屈はしないね。






「…俺もう。」





「…?」







「絶対優しくなんか出来ねぇー…。」





「…んんっ///」






深い深いキスに呑まれた言葉。







『Gentle you…』






続きは本の中で…。

















fin.