紅ほっぺ






"ありがとうっ!佐藤くん!"





…こっちの台詞だった。
全部。


こんなにも好きにならせてくれてありがとう。



君との時間は全部僕の素だった。


もう無理に優しさなんか求めない。

俺は俺でいいよ、もう。


君が教えてくれた。



俺は優しくなんかない。
なりたいと思わない。
なり方がわからない。


それでいい。





…そう言えば最後まで名前聞き忘れてたな、君の好きな奴。


…わかんないけど、きっと上手くいくだろう。


あんな純粋に想っているんだから。




目を閉じるとまだ鮮明に蘇る彼女の記憶。





「……頑張れっ!」




どこまでも青く青い空に向けて思い切り叫んだ。



…悪くないかも。
晴れの日も。










太陽の光は君によく似合うから。





頑張れ。
僕のいとおしい人。


頑張れ。




ありがとう。