パチン





「え……?」


いつの間にこの部屋に入って来たのだろう?


掃除婦の格好をした一人のおばさんが、いとも簡単に起爆装置の導火線を切り離し、爆弾の傍に立っていた。


「アンタ達、掃除のジャマだから出て行ってくれんかね」


「は……?」


「このビル、爆弾仕掛けられたからって全員に避難命令が出てましたよね?」


「なんで今ここに、掃除のおばさんがいるんだ?」


突然のおばさんの登場に、一同は呆気に取られていた。


すると、そんな三人に対し掃除のおばさんはニッコリと微笑んでこう言うのだった。


「あたしゃ~このビルの掃除を30年やっとる……
今まで、一度だって掃除を途中でやめにした事は無いでしてな!」



「おみそれしました!!」



どんな職業にも、プライドというのはあるものである……




END



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