君がいたから




「あ、うん。おかげさまで…」




「栞は貧血だって言ってたけど、よく貧血になるの?」




「あーうん。たまに…ね。」




なんだか隼人にはすべてを見破られそうな気がしてドキドキする。



いや、このドキドキは違う意味…かな。



とりあえず離れてもらおう、心臓持たないし。





「あの〜、隼人?
とりあえず離れて…」


「いやだ」




と、さっきより一層抱きしめる力を強くしてきた。



なんか、隼人、駄々をこねる小さい子供みたい…




こんなときでも可愛いって思ってしまう。