「やばい……ビル高すぎ!!人多すぎ!!!」 生まれも育ちも田舎だった私は初めて見る東京の大都会に興奮していた。 「こら〜、ちょっとは落ち着かないと窓から落ちるぞー」 と今度はお父さんに言われてタクシーの窓にへばり付いていた身体を正面に向ける。 「で、どこに向かってるの?」 「桜子が明日から通う学校よー」 とお母さんが一言。