「しっかし、お前も女癖悪いよな」 うっせえ。 「お前、裏でなんて呼ばれてっか知ってるか?」 知らん。興味もない。 「これが、ウケる名前でさ。なんとお」 ガラッ 晴臣の言葉は、通りがかった教室のドアが開く音に遮られて聞こえなかった。