『くしゅんっ!!』
ぐすっと鼻をすすった。
うん、女の子として見られたら恥ずかしい感じだ。
・・・完璧、風邪引いた・・・。
勇姫に別れを告げられた次の日、私は思いっきり風邪を引いていた。
あの雨が原因だろう。
昨日、思いっきりびしょびしょだったのにそのまま寝ちゃったし・・・。
うーん・・・。
自分のアホ。
自業自得だ。
本当は、勇姫のせいだと罵ってやりたいけど。
『ママーっ。今日、学校休むーっ。』
「はいはい。あゆかは寝てなー。」
『はーい。・・・くしゅ。』
ベッドから起き上がってた体をまたベッドに預ける。
あのあと、ひとしきり泣いた私は、ふらふらになって家に帰ってきた。
・・・夢かもしれないなんて、現実逃避をしていたけど、風邪をひいているあたり現実・・・みたいだ。
ー「他に好きな人がいる。」
私じゃない・・・女の子。
『くしゅ。』
・・・寝よう。
今は何を考えても悪いほうにしか考えられない。
そう思い、目を閉じた。