土曜日の夜。 あたしたちは眠りにつこうと布団の中にいた。 「あっ、ケイタ。明日出掛けるからね」 「うん。分かった。二人で?」 「明日はみんな用事があるらしいから二人かな」 あたしは布団に潜りながら言った。 ケイタはもうすでに布団の中だ。 「電気消すよー」 もう当たり前になっている、ケイタの電気消し。 暗闇に包まれながらも、あたしたちは話を続けた。 「帽子忘れちゃだめだよ」 「分かってるって」