突然現れた王子



「だから、俺はアユの部屋にいたんだと思う」


あたしの部屋に来てくれて、本当に良かった。

ケイタと一緒に暮らせたから、

あたしはケイタを好きになれた。


ケイタ…ありがとう。


「アユ………好きだよ」


微笑みながら、好きと言うケイタ。

あたしも自然に笑顔になって。

目からは、涙が流れた。


嬉しいから。

ケイタがたまらなく愛しいから。

もう一生、この人から離れたくない。