ケイタの意識が戻った…?

ケイタに会えるの?


あたしの目からは、自然に涙がこぼれていた。


「ちょっ、アユっ?」

『アユちゃん?』


みんなの心配する声と、電話の向こうからケイタの母親の声が聞こえた。


あたしは涙を拭って言った。


「す、すぐ行きます!」


あたしは電話を切ると、かばんを持った。


飛びだそうとするあたしを、光が引き止める。