突然現れた王子



「もー、ケイタ笑いすぎだよっ」

「だってっ…ウケんだもん」


そう言って声を出して笑うケイタ。

少し失礼だなって思うくらい笑うケイタに、

あたしは呆れながらも笑った。


「ていうか、お前の母ちゃんすげーな」


“はぁー”と笑って出た涙を拭いながらも、ケイタは言った。


「すごいって何が?」


あたしはケイタの言葉の意味が分からず、首を傾げながら問いかけた。