痛さの中、あたしの名前を呼ぶケイタ。

あたしはケイタの言葉に耳を傾けようとするけれど、
痛みで何も言えないようだった。


「くっ……うああああっ!!」


その時。

ケイタは大声をあげて、床に倒れ込んだ。


「ケイタ!?」


あたしはしゃがみこんで、ケイタの名前を呼んだ。

ケイタは肩で息をしていた。


意識はあった。

けれど、まだ喋れる状態ではなかった。


「ケイタぁ~……」


苦しそうなケイタに、あたしの目には涙が溜まった。