やけになってはむかうあたしに、
母親は完全に呆れモード。

ケイタなんて、隣でクスクス笑ってる。


「そんなに言わなくてもコロッケ作ったげるわよ。
そんなにがっついてるとケイタくんに嫌われるわよー」

「なっ…
あたしとケイタは付き合ってないもん!」

「はいはい。じゃあご飯になったら降りてきなさいね」


そう言って母親は部屋を出た。


あたしは“もー”と言ってクッションを抱きしめた。

ケイタは相変わらず笑っていて。

笑うと意外に可愛いケイタに、あたしもつられて笑ってしまった。