突然現れた王子



「ケイタもさ、遊園地好きだったのかな?」

「どうだろ?
けどこんだけはしゃいでるってことは、好きだったんじゃねぇ?」


確かに、普段からは想像できないケイタのはしゃぎっぷり。

ケイタの新しい一面が見えて、
あたしはなんだか嬉しくなった。


しばらく談笑してると、料理が運ばれてきた。

あたしたちは談笑を続けながら、それを口に運んだ。


こんなに楽しい時間なんて、
すごい久しぶり。

最高の誕生日だよ。


けど、そう思ってたのは、この時までで。

あたしはケイタを恨みそうになった。