突然現れた王子



そう自分に言い聞かせると、
ドキドキが少し治まった。

あたしきっと、意識しすぎてたんだ。


ケイタと手を握ったまま、目的地に向かう。


「着いたよ」

「ここ…?」


目の前には、ディズニーランドほどとはいかないけど、

そこそこ大きな遊園地があった。


「ここ、小さい頃家族で来たことあるんだろ?」

「あっ…そういえば……」


あたしがまだ小学校に入学したばかりの頃、
みんなでここ来たっけ…


車があるのにわざわざ電車に乗って。