ボタンを握り締めながら、史也を見上げる。 あたしの前の席に座りながら、あたしの手の中にあるボタンを指差した。 「それ、やるよ」 「え‥‥」 史也の笑顔と、言葉に胸が高鳴る。 史也への思いをずっと隠して、今日まで過ごしてきた。