ラヴァップ

男の子と歩きながら、少しお話をした。


「俺は三島新(ミシマ アラタ)。よろしくな。キミは…?」


『武藤來南(ムトウ ラナ)、で…す。15歳。』


とりあえず自己紹介をした。いくつか質問するね、と言われた。



「家の人に連絡しなくて大丈夫?」

『あ、今日はいないんで……。』


「そっか、交番から帰るとき送っていくから。」


なんて、私が誰に追われていたかとか、聞いて欲しくないことは聞かないでくれた。



その小さな心遣いが嬉しいなって思った。