昼休み―。

ガラガラ…ガタ…ガタ…ガラガラ。
教室のドアの開きが悪い。これはヤマビコ先生のせいだと皆、口を揃える。私もそう思う。気合いはわかるけど激しすぎ…

「あ、凛音…」

私が出てくるのを待っていたようで、お弁当箱を両手で抱えている。

「凛ちゃん、ごめん…。今日は神名と二人で食べてくれる?」

子供扱いしてるかのような言い方で、ちょっと気が引けるけど…

「え…どうして…?」

…泣きそうな顔をするから、やっぱり子供だ。

「今日はね、クラスの友達と食べる事になったから」

その言葉に納得したかどうかはわかんないけど、トボトボとCクラスの方へ歩いていった。
凛音ごめんね。由真も交えて4人で食べてもよかったんだけど、私もまだそんなに親しくないし、2人で話したかったから。

それに私と神名は、凛音にせっかく彼氏が出来たんだから、お昼は彼氏さんと一緒に食べたら?…って言うんだけど、校内で人の目につくのは恥ずかしいの一点張りで…私たちは、まだ彼氏の姿…というか誰なのかさえ教えてもらってない状況です。まぁこればっかりは、凛音に任せるしかないかな…って感じ。