雨と電車とチョコレート



「……キス、してもいい?」

「……っ」


この距離で。

こんな、今まで聞いたことないような甘い声で、そんなことを訊くなんて、反則だ。



「……してほしい、です」

「……なにそれ。ヤバい。反則」


囁くようにそう言って、優しく触れた彼の唇。


「……好きだよ。……胡桃」



……初めての彼とのキスは。


ほろ苦い、コーヒーの味がした。






……ねぇ、染谷くん。

君のために作ったチョコレート。

たくさんの好きを込めたから。

だからどうか、受け取って。


*×××chocolate*
END