誠暉は暁に呆れたかのように笑ったけど
すぐに頬を紅く染めた
「湯川には行くって伝えといてって言ったんだけど…
気に入ってくれてよかった
ドレスと合ったやつでよかった」
「暁からはなにも聞いてないよ
暁は何も言ってくれなかった
でもどうして赤い薔薇?」
「湯川のやつ
相変わらず適当なのか計画的なのか
よくわかんないな
あぁ花は違う花を買おうとしてたんだ…
本当は…
けど赤と白の薔薇を薦められて
花言葉を聞いて赤にした…」
赤い薔薇の花言葉は
「「情熱」」
声が重なる
「白い薔薇は安定」
安定…
「まるで俺らの関係だ
落ち着き過ぎていて倦怠期」
痛いところを突かれた
けどやっぱり誠暉も感じていたんだ…
「だから今夜だけでも
情熱的に愛を表そうと思って///
らしくないよな…」
照れているけど不安そうな横顔


