告白 短編集



挨拶を暁に任せステージを降りる

誠暉…
『人混みは苦手』
って言ってたから来ないと思った
わざわざど真ん中に居て…


「水姫…」


「誠暉…」


階段のすぐ近くに誠暉は立ってた


「水姫…ごめんな…」


そう小さく囁きながら私を抱き締めた
こんなこと恥ずかしくて普段はしないのに
でもその体に私は手を回し抱きついた
久しぶりの感覚
愛しく思えた

誠暉のこと大好きだ


「誠暉
場所変えよう
ゆっくり話したい…」


「うん」


移動中は無言
いままでもそうだったけど
今違うのは手が繋がってるってこと