なぜか暁は私を抱き締めた
身動ぎすれば出れるような優しくだけど
私はそうしなかった
人肌が恋しいかったのかもしれない
私は目を瞑り身を委ねた
「水姫…
あの時の俺と今の俺は違うんだ
だから傍にいてほしい
俺が傍にいたい
好きなんだ!!」
「私は暁…あなたのこともう愛せない…」
暁は力強く私を一瞬抱き締めた後
ゆっくりと私を放した
「ごめん…」
「暁は悪くない
私が悪いの…」
「…」
暁の周辺は常に賑やかだった
でも私はその中に入れなくて距離を置いて
別れを告げたとき暁は抵抗してたのに
私はその場から立ち去り……
その抵抗を無かったことにした


