彼と私とチョコレート

-彼side-

"話があるんだ。"

俺は彼女にそう切り出した。

彼女は真剣に話を聞こうとしてくれた。

何で泣いてるか気にはなったけど、

俺にはそれを聞く余裕はなかった。

"手紙みたよ。"

彼女は少し悲しそうな顔をする。

"俺もずっと好きだった。"

やっと出たのがこの一言だった。

彼女は心底驚いた顔をして、

それからとても嬉しそうな顔をした。