「はぁ〜 」


2時限目から真面目に出席した俺は自分の席で大きなため息をついた。



「お前、まだ3時限目なのにもうそんなにつかれたのかよ!さっきからため息ばっかりで…
幸せが逃げちゃうぞ~!」



俺、そんなにため息ばっかしてたか?

「別に。」
別に女の相手をするのが嫌いって訳ではない。むしろ大好きだ。

…だが今回はいつもと少し違う。
いつもは女の方から話しかけてきたが、今回は俺がなつきって女を探して誘わなきゃいけない。
どこのクラスかぐらい聞いとけば良かった…


「お~い、難しい顔してどーした?ぜんっぜん別にって顔してないけどっ。」


「すまん。連」


「なんかあったら俺に相談しろよな!」


相談か…


「なぁ… 藤村なつきって知ってるか?」




「知ってる、知ってる!あの超可愛いコでしょ?しかも入学してからテストでずっと一位キープしてる天才だし。俺が藤北高のNo.1女子を知らない訳ないじゃんっ!」


そんなに可愛いヤツがこの学校にいたのか…

しかも頭もいいのかよっ
俺はいつもこいつに負けてたのか…

なんか悔しいな、


「…へー 」


「それで?
なつきちゃんに何か用なの?」

連が楽しそうに聞いてきた。


「別に。ちょっと聞いてみただけ…」


「うっそだ〜、いつもはお前から女の事聞いてくるなんてなかったじゃん!
もしかして…なつきちゃんに恋しちゃっとか?!
まっまさか付き合おうなんて考えてないよな?!」


付き合うっていうか…うーん…



「まぁそんな感じかな。」



「まじかよ!なつきちゃんまだ誰の告白もOKした事ないらしいぜ。
さすがのお前でも無理だろ。」



そーなんだ、、あの女の妹だからもっとヤりまくってると思ってたのに意外だな…
なんかメンドそー…

でも付き合わなきゃ退学だもんな…


「まぁ頑張るよ!(大学のために…)」



連はいきなり張り切り出した俺にびっくりしてたが、
なにかに納得したらしく…



「賢がそんなにやる気出してるなら俺も全力で応援する‼」

と言ってくれた。

ありがとな、連


「おう!お前がいると心強いぜ。
俺、頑張るからっ!」



連は笑顔で頷いてくれた。


「…そーいえは、なつきってどのクラス?」


「…っはぁ?! お前クラスも知らないのかよっ‼」


「まぁ~な。」


クラスっていうか顔も知らないし…



「お前軽すぎ!なつきちゃんそんなに甘くないぜ〜っ」