鶺鴒の家族探し

一時間後。
俺は
ジルは
アルトは
魔王の城にいた。

俺に、俺たちに
魔物が
魔族が

頭を下げた。

「お待ちしておりました!
姫様!!そして、ジル殿にアルト殿」

魔族の一人が
レイスが
俺たちを出迎えた。

「魔王様はこちらです」

レイスが歩み始める。
俺はついていった。

とても楽しみ。
でも不安。

「さあ、どうぞ」

ひとつの扉の前でレイスが止まった。

進みたいのに
足が
体が
動かない。

ジルとアルトが手を出してきた。

「「いこう?」」

体が動いた。
二人の手を握りしめ、足を踏み出す。