鶺鴒の家族探し


人の形の音たちが、双子を阻み襲う。

「やめろっ!」
「さわんなぁ!」

歌後は引き離される。
それぞれ会場の端まで。

「「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああ!!!」」

双子は仲良く叫び
気絶した。

『勝者!綺音、ジルペア!』

司会の声が響く。
が、静寂が会場を包む。
誰も動かない。
誰も声を発さない。

どこかに声を忘れたようだった。

そんな会場なんて気にもせず、俺とジルは手をとってその場を離れた。