鶺鴒の家族探し

「俺は人が嫌い。
でも、
家族は違う。
俺のことを大切にしてくれる。
自分が怪我をするのもい問わないで、抱き締めてくれる。
だから俺も
自分が傷つくのもい問わない」

アルトから離れ、
静かに。
殺気をこめて。

「言っておくが、
俺は、
綺音は、
愛しいものが消えたら、
消えかけていたら、
世界を破壊を破壊するぞ?」

その言葉に
皆が
アルトたちを人質にしようとしていた、
大臣たちが
貴族たちが
恐怖し、固まった。

「うむ。
気に入った。
ジルの言った通りの人であるな。
誰よりも弱い。
が、
その力は世界を破壊しかねないほど、強い!
死音の鶺鴒。
ソナタは今このときから、∞―インフィニティ―となった。
何をしようと誰にも文句は言えない。
いや、
言わせない!」

王がくれた新たな証。
俺は誰にも屈しない。
己を
家族を守るためだけに。

「その権利を使おう」