鍵は
『我の思いにこたえし者よ。
我の心を支える者よ。
我の魔力に呼応して
我の前に姿を現せ。』

扉は陣。
媒体は召喚者の魔力。

魔力に比例し
思いに同意し答えたものが
召喚される。

俺も陣の上で
言葉を紡ぐ。

光と闇。
そして

絶望。

『アァァァァァァア・・』

陣から溢れる
死者の声。

そのあまりの悲しみに
誰もが耳を塞ぐなか。

俺は確かに聞いていた。

『人が嫌い。
嫌い。嫌い。嫌い!!
痛い!助けて!
何で?
俺は人が嫌い。
嫌いなものなんて・・
消しちゃえば良いじゃねぇか。
守な。
消せ。
助けるな。
殺せ。
そうだろ??』

複数だった声がひとつになって聞いてきた。

分かった。
分かってしまった。
頷けば
楽にな・・・

「綺音!!」

声の方を見ると
ジルが泣いていた。
翔が重なる。