鶺鴒の家族探し

そして次の日。

俺は、ジルと手を繋いで。
アルトに見送られて。
学園に脚を踏み込んだ。

職員室で。
教室で。

「鶺鴒綺音。ギルドランク3Sの死音の鶺鴒。好きなのはアルトとジル。あとは人間以外だ」

自己紹介とはとれないと思う。
でも。

これで精一杯。
笑うなんて。
楽しむなんて。

出来ない。

そんな俺に。
ジルに。

近づく魔法。

「〈闇の壁〉!!」

ジルが、闇の結界をはる。

侵食され。
犯され。
沈み。
跳ね返る。

「ジルさまに守ってもらうなんて、恥さらしよ!、屑はどうなっても屑なのね!」