鶺鴒の家族探し

席に座って。
正面には金髪の男が。
横にアルトがいてくれて。

「綺音はアルトと一緒だな」

という。
一緒?何が?
と言うまでもない。
同じなのだ。
人が。家族が。

怖い。

「話せるか?今までのこと」

アルトの言葉に。俺は。
悩んだ。

思い出したくない。
けど。

聞いて欲しい。
知って欲しい。
そして。

しりたい。

だから話した。

こことは違う世界で生まれ。
愛され。
殴られ。
貶され。
無視され。
犯され。
死んだ。
と。

最初は理解してなかった。

それでも続けた。