その日から私たちはメールを続けた。 フリーアドレスだから誰かは分からない。 でもそれで良かった。 話を聞いてくれる人がいるだけで安心できた。 いじめはエスカレートするばかりでも、 休み時間になったら話を聞いてくれる。 「はしっこ歩けよ!」 「邪魔なんだよっ!」 そう言って、わざと肩にぶつかってくるのは 「汚い」 久保のその軽い一言で瞬くうちに消えた。