「じゃーいーだろ」



遥斗は笑ってあたしに近付いて――…



右手をギュッと握られた。



「だいたいさ、なんでキスみたいに緊張してんの?」

「だ、だって…」

「そんなんじゃ、キスできなくね?」

「キャー」

「うるせーな…」



ムリだよ、キスなんて!



「もう付き合って1カ月経つのに、キス1回ってありえねーよ…」

「うぅっ…ごめんなさい…」

「いーかげん慣れろよ」



…そうですね。