「あらー!あらあらあら!」
母がニヤニヤとした顔で私を見る。
「遥が男の子を連れてくるなんてー!」
「違う!この人は!」
その時成井恭介が私の腕を掴んだ。
「すみません。夜分遅くに。」
柔らかい口調になった。
「僕、このとおり服が汚れてしまって、たまたま同じクラスの遥さんに会ったので助けてもらって。」
「あら、早く洗わないとダメね!今洗濯してあげる!さっ、脱衣所へ!」
母はあっさりと成井恭介を家にあげた。
(お母さんー!!やりすぎだよー!!)
「すみません。おじゃまします。」
(お前もズカズカとあがるなー!!)
「はぁ…。」
(なんかすんごい疲れた。)
今、成井恭介は母に押されシャワーを浴びている。洗濯が終わるまで私の部屋で待つことになってしまった。
