巣牙前 遥(すがまえ はるか)高校2年の春。
彼氏がいない歴生きた年数。
の私が今運命の人を探してます。
「おはよー」
いつものようにけだるい挨拶をかわす朝のこと。
今日はクラス替えをしたばかりだが親友の美嘉がいるせいかあまり変化が感じない。
「なんで学校なんてあるんだろう…」
「将来のためよー」
まいどのことのようなやりとりを美嘉とかわす。
「おらー、席につけー。」
担任も暖かい春だからかあまりやるきのないような声で言っていた。
(あったかいなぁー)
春だからかポカポカしていて眠たくなる。
そういえば、私の隣って…
「おーい!成井! 成井 恭介!」
「あー、先生。恭介なら遅れるって言ってましたー。」
「またかあいつ。いないのあいつだけだぞ。」
(なるい きょうすけ?)
聞き覚えのない名前に首を傾げた。
私の隣の席の人は成井恭介という人らしい。