甘い時間。

「どういう意味だよ。」

ああもう。

せっかく告白の練習までしたのにな。

「昨日徹夜でチョコ作ってたら具合

悪くなっちゃって。

でも今日しかないって思ったから

頑張って学校にきたの。

なのに、あと少しって所で倒れちゃって

渡すことさえできなかった。

あんなに頑張ったのに。バカみたい...」

しばらく健は何も言わなかった。

そして、

「好きなやついるのか?」

いつもはしないような真剣な表情。

目の前にいるんだよ、バカ。

「いるよ」

「じゃあ俺が呼んできてやるよ。」

「それはできないよ。」

こんな予定じゃなかったのに。

「何でだよ。」

もう...予定くずれまくりだよ。