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七転八起。
俺はこのことばを過信してるかもしれない。

だけど、転んでいる今だからこそ。
このことばを信じて頑張るしかない。

だから朝、家を出る前につぶやく。
「七転八起...」
まだ日も開けきらないそんな早朝に静かに玄関を開けて自転車に股がり駅に急ぐ。
そして電車の車両の端には俺が密かに心に想っている藤原明の姿がある。
テストが近くなるといつも会える。
本当、三学期制の学校でよかったと思う。
心から...。
そして俺の学校にはクラス替えがない!
それもまた俺にとっては幸運。
まあ、藤原は全然俺なんて見えてなくて、
他人を全く寄せ付けない。
なんか、殻に閉じ籠ってるみたいだ。
まるで透明な、そんな、殻に。

そんなことを思っていたのだが、
それからすぐ、俺は藤原明と親い関係になれたのだった。
時々話すようになると藤原の性格がよくわかってきた。本当に大人で、努力家で大人って面では俺とは正反対だ。
「ワタシは芦山君が羨ましいです。尊敬してます」
そう言ってくれる。藤原を見てると
仕草とか軽い笑顔とか言葉選びや言葉遣いとか
やっぱり好きだな。と思ってしまう。
でも、言わない。
俺は決めてる。バスケ部のキャプテンになるまでは、絶対告わないって。
でも、もしキャプテンになれたら、
告白の方法は決めている。
体育館でダンクとか3Pとか決めたりして、
でっかい声で告白してやるんだ。
我ながらなかなかいい。
それが顔にでも出ていたのか、親友である山本渓
「よーナルシスのころころちゃん」
「俺はナルシストでもねーし、ころころでもねーよ。心だ!」
「あっ、あの!芦山君!し、失礼しますっ!」
「藤原!」