早朝の電車は座れない。
でも、座ろうとおも思わない。
ただつり革に掴まり
無機質な参考書を読みながら
規則的に音をたてる電車に揺られる。
少し車体が傾いたときつり革が大きく揺れて、足がもつれて倒れかけた。
そんなつり革の不安定さが、
生きている様に感じられて、
いつも誰かに触れられていて、
羨ましくなった。
でも、そう感じた瞬間に
自分の考えに嘲笑した。
感情も何もない、
生きていない『モノ』に
ワタシは羨ましいなんて感情を抱いた。
馬鹿みたい...
ただの馬鹿でしかない。
そしてワタシは電車を降りた。
人で溢れる駅...。ワタシはここで幾度となく人にぶつかられた。
謝られたことなんて1度もない。

