『ちゃんと帰って来るよ?』

「ちょっと心配しただけ」


龍…。

『龍、可愛い!』

「真剣に言ってんだぞ!」

『え?』

私は龍を見る。

龍の瞳は真剣だった。

『龍…ごめんね…』

私は龍を抱き締める。


「未來…」

龍が私の顎を上げる。

『龍?』

顔が近い…。

ちゅっ

『ん…』

私は龍にキスされた。

ファーストキス?

じゃない…。


この感覚…知ってる…。
私…キスした事…ある…。

そうだ…あの時だ…

私がまだ龍が男の子って、

知らなかった時…。

龍がいきなり私にキスしたんだ…。

あの時は気が動転してて…

忘れていたけど…

龍が私のファーストキスを奪ったんだ────。