愛 ~②巻~

ぽんっ

頭を何かで殴られる。


『ん?』

私は顔を上げる。

宮先が教科書で叩いたらしい。

「お前、寝るつもりか?」

・・・・・・・・・・。

『うん』

私は頷く。

「今、授業中だぞ?」

『そんなの分かってるよ・・・』

私は俯く。

「ん?どうしたんだ?気分が悪いか?」

さっきまで笑顔に溢れていたクラスが

私を心配する顔になる。


皆・・・心配してくれるんだ・・・。

皆、優しいな・・・。


心にジーンと来る。

『何でもないよ・・・』

私は顔を横に振る。