愛 ~②巻~

『分かった・・・一旦だからね?』

「おぉ♪」

キーンコーンカーンコーン

チャイムがタイミングを計ったように鳴った。


皆、席に座りだす。

国語の授業が始まった。

「では、教科書、26ページ。石井読め」

「はい・・・桜は散るときは散り、散らないときは・・・・」


龍が教科書を読み始める。


ちょっと低くて微妙に高い声。

なんでこんなに切なくなるんだろう?

私は机に頬を引っ付ける。


冷たい・・・。