突然だったから
びっくりしたのかな??
「知ってるよ」
そういって
まきに笑ってみせる。

―チュッ
2人の初めてのキス。
お互いの顔が赤くなる。
「まきがそんな目で見るから。」
まきは
嬉しかったよ。
「悠人顔真っ赤だよ。」
からかっちゃお。
「…。」
聞こえてないのかな??
「忘れてた。」
忘れてた??
何を?
「まき。手」
手?!
自分でも顔赤いの分かるよ。
悠人がまきの手をとる。
「まきの方が顔赤いっつーの」
聞こえてたんだ。

「あっ」
後ろから聞こえる。
振り返ると
「ともくん!!空翔!おはよう。」
智也くんと空翔。
悠人はそういって
またまきをひいて進む。
これでいいんだ。
「まき。もぉ教室だよ。」
いつの間にか
教室の前にいた。
「いつまで手つないでんの?俺のことがそんなにすきか?」
そういって
まきを笑う。
わざと悠人の手を
ぎゅって握る。
「うん。」
さっきまで笑ってたのに
急にとまる。
「まきにはかなわねーな。
終わったら来るから。」
そういって
まきの席まで
連れていく。
「まき。5秒だけ目つぶって。」
いや。
「いや。だって行っちゃうもん。」
智也くんと空翔を見るのがつらいから。

―チュッ
その瞬間
悠人はいなくなってた。
唇を触ると
あったかい。
悠人…。