この手紙を書きおえたとき、
不思議にも
涙は止まっていた。
前をみると
悠人のお父さんの目には
涙が浮かんでいた。

そう言えば今日は
なぜかプリクラを持っていて
それをはった。
「これを悠人に」
それだけ言うと
悠人のお父さんは
それをしまった。
「本当にありがとう。」
そう言われた。
それはまきのセリフだよ?
「こっこちらこそありがとうございました。」
よくみると
悠人と
悠人のお父さんは
笑った顔がそっくりで…。
当たり前と言えば
当たり前なのかもしれないけど。
「悠人はいい人に会えた。
これからはまた頑張ってね。」
そういって
校長室を出ていった。
まきは動けなかった。
だって
つい前まで
一緒にいたのに
もうあえなくなっちゃうんだよ。
まきの頬に
1粒の涙が流れたとき
校長先生が入ってきた。
「これがいい経験になるよ。
もうちょっと休んでいきなさい。」
そう言われた。

5分ほど休んで
また教室に戻った。



それから
各クラスで
悠人の留学が言われた。
そのまま
夏休みに突入した。