まきちゃんは何でって顔した。
早く連れて帰らないと
まきちゃんは逃げちゃうんじゃないかって
もう会えないんじゃないかって思った。
だから振り返らずに
前を向いて
必死に歩いた。
気付いたら
あの公園にいた。
まきちゃんはもうベンチに座っていた。
何かしなきゃって思って
自動販売機へと向かった。
バカみたいに
テンションあげなきゃなって思った。

オレンジジュースを買って
まきちゃんの隣に座った。
懐かしかった。
まきちゃんにジュースを渡すと飲んでくれた。
なんかそんなささいなことも嬉しかった。
だけど
まきちゃんを守れない自分に腹が立った。
悔しかった。
だけど悠人の方が
苦しかったと思う。

まきちゃんは俺のこと
まだ少しでも好きですか?


まきちゃんが涙ぐんでる。
俺は言ってはいけないことを
言ってしまった。
最低な男だ。
俺は本当に何を考えてるんだ??
好きな女を泣かせてばかりで。
まきちゃんにあってるのは悠人だ。
悠人がいれば
笑顔になれる。
そう思った。

だけど体は
頭が思っていることと
反対に思ってた。
まきちゃんを抱きしめた。
俺にはまきちゃんが必要なんだ。