「悠人はまきといて幸せなの?」
あれ?
今まき…。
言っちゃいけないこと
いった…。
よね…。
「ごめん。」
気にしないで。

「きゃっ。」

悠人に引っ張られて
暗い場所へ行った。
人が少ないところ。
いないってわけじゃ
ない。
「まき何いってんの??」
いつもより
声が…。
怖いよ。
だって
まきのことなんて
好きじゃないって
言われたらって
思って。

気付いたら
まきの頬には
涙が一滴。

「泣くなって。
俺が初めて恋した人知ってる?」
しるわけない。
「まきだよ。」
そういって
抱きしめてくる。
信じていい??
その言葉に偽りは
ないよね?
「だからもうそんなこと言わないで。」
悠人。
声が震えてるよ。
顔が見えないから
分かんないけど…。

あなたの
心はガラスのように壊れやすいんだ。
見た目で決めつけちゃ
いけないよね。

悠人は王子様。
王子様はきっと
お姫様と幸せになる。
だけど
そうじゃないことだって
あるよね。
悠人。
ごめんね。

―キーンコーンカーンコーン
昼休み終了。
「悠人ごめんなさい。
まきね…」
ばかだった。
そう言いたかった。
だけど
口は
悠人に塞がれてた。