「そうそう、さっき結衣ちゃんを連れてきてくれた生徒たちはね。」
千鶴さんは、ミルクティーを口に運びながら言う。
「特別科の生徒達よ♪」
特別科?
そんな科あったっけ?
「そんな科、ありましたっけ?」
「特別科は少人数だから、生徒のプライバシーを守るために秘密にされてるの。」
千鶴さんによると、特別科っていうのは、
・限られた人だけが入れる科
・読んで字のごとく、生徒の接し方から全て特別
・何か秀でた物がある人だけが入れる科
この3つのすべてをクリアしてないと、いけないんだって!
じゃ、あの人達ってすごいんだぁー…。
あのヤンキーもだからあんなに、礼儀正しいのね。
ちょっとびっくり。
「そこで結衣ちゃんには、その特別科に入ってもらうことにしたの。」
「はい………ってええぇぇぇぇ!?」
千鶴さん、ちょっと待って!!
話の展開が急すぎる!
なんであたしなんかが!?
あたし、どさくさ紛れに「はい」って言っちゃいましたけど!?
「あ、それと、結衣ちゃんはA組ね。特別科だから♪特別科の生徒達はみんなA組よ。」
つ、ついていけない…。
千鶴さんっていっつもこうなんだよね。
話を急展開させるのが得意みたいで、いつもついていけなくなるの。
あたしのお母さんと同じ。
まったく姉妹も揃いに揃って……。

